SCTとはSelf Coherence Therapyの略で
Coherence:Co(共に)+ here(この場所)に
= 首尾一貫性、統一性 = 共に、この場所にあること
自己一貫性療法と称しています。
「今ここに、自分とともにある自分を感じることができる自分となること」を目標とする療法です。
これは、アキュサリュート高輪心理療法部門の岩本部長が、1万件以上の難事例を含んだセッションのなかから開発した療法です。
ここにある肉体をそのまま感じるために、言語誘導およびリラクセーション法等を用いて、身体感覚を取り戻していきます。
本来こっているはずの身体感覚、痛み、疲労感を取り戻させます。
そうして、戻った感覚を鍼で取っていくのです。
この療法は、心理方面の病気だけでなく、慢性の痛み、コリなどにも応用できます。
アキュサリュート高輪では、スポーツ選手のサポートも行っていますが、メンタルトレーニングの一環としてSCTを応用しています。新体操の選手にも応用していますが、SCTを使うことで、潜在的な不安感や緊張感を払拭することができ、結果的にノーミスの演技が出る確率が高くなってきました。
また、ある選手は、以前故障した足底筋の痛みが、なかなか治りきらず、鍼治療をすると痛みはとれるものの、練習をするとまた痛むということをくりかえしていました。しかしSCT中に、傷めた足の裏の部分が、急に痛みが強くなり、その場で、鍼治療を行った結果、完全に痛みを取り去ることができ、その後練習しても痛みは出ていません。
脳が痛みを認識し、その場で、痛みをとれたことを脳に認識させることが必要なのではないかと思います。
2010年06月08日
うつ、パニック障害治療の問題点
うつやパニック障害は、気の滞りが原因だとしても、問題があります。気の滞りがあると、コリや痛みがあるはずなのですが、うつやパニック障害をもつ人たちは、感じていない人が多いのです。
といいますか、こうした、コリ感や痛みや疲労感までも飛ばすのが上手な人がこの病気になってしまうのです。
こってないことにしよう、痛まないことにしよう、疲れていないことにしようとからだの言い分を無視してしまいます。こうして、こころとからだが分離していきます。
自覚はなくとも、治療者が触るとコリはありますし、患者さんに自覚がなくとも、コリは取れていくのですが、コリ感や痛みを自覚している場合とでは、取れ方の度合いが違います。
こってるなあと言う自覚、痛いなあと言う自覚のあるときに、鍼を刺して治療する方が効果が上がります。
ではどうやって、コリ感や痛み、疲労感を自覚させられるか?
SCT療法があります。
といいますか、こうした、コリ感や痛みや疲労感までも飛ばすのが上手な人がこの病気になってしまうのです。
こってないことにしよう、痛まないことにしよう、疲れていないことにしようとからだの言い分を無視してしまいます。こうして、こころとからだが分離していきます。
自覚はなくとも、治療者が触るとコリはありますし、患者さんに自覚がなくとも、コリは取れていくのですが、コリ感や痛みを自覚している場合とでは、取れ方の度合いが違います。
こってるなあと言う自覚、痛いなあと言う自覚のあるときに、鍼を刺して治療する方が効果が上がります。
ではどうやって、コリ感や痛み、疲労感を自覚させられるか?
SCT療法があります。
2010年06月07日
うつ、パニック障害と鍼灸
うつやパニック障害の原因は、中医学的な見方からは気の滞りです。
からだの気の滞りが、こころに影響を与えるのです。
こういう症例がありました。
ある耳鼻咽喉科のパートとして勤務するAさん。坐骨神経痛で、鍼灸治療に通っていらっしゃったのですが、あるとき「先生、先週から、不安感を感じるようになったのですが」とおっしゃいます。
Aさんは、とても敏感な人で、頑固な坐骨神経の痛みも、足の小指の先のツボをちょっと刺激するだけで「あっ痛みが抜けた!」と一瞬で気の流れが回復してしまいます。
不安感を感じる前には、精神的に影響のあるようなことは一切なかったといいます。よく聞いてみると、花粉症の時期で、勤め先が大変忙しく、小さな子供さんなどを診察中に抱いたりして、左腕の内側がパンパンに張って痛むのだそうです。ちょうど、腕の張りと不安感の出始めた時期が一致します。
この、腕の内側は、心臓に関係する心包経が通る道筋で、うつで不安感や、不眠の症状が出る人は、一概に硬く張っています。
まさに、Aさんの場合、腕の使い過ぎで、心包経が詰まってしまい、「心」の働きに影響が出て不安感が出たのだと思われます。
鍼治療で、心包経の滞りを解消した結果、不安感は出なくなりました。
軽い滞りはすぐに解決しますから、やはり、ひどくならないうちに解消するのがいいと思います。
からだの気の滞りが、こころに影響を与えるのです。
こういう症例がありました。
ある耳鼻咽喉科のパートとして勤務するAさん。坐骨神経痛で、鍼灸治療に通っていらっしゃったのですが、あるとき「先生、先週から、不安感を感じるようになったのですが」とおっしゃいます。
Aさんは、とても敏感な人で、頑固な坐骨神経の痛みも、足の小指の先のツボをちょっと刺激するだけで「あっ痛みが抜けた!」と一瞬で気の流れが回復してしまいます。
不安感を感じる前には、精神的に影響のあるようなことは一切なかったといいます。よく聞いてみると、花粉症の時期で、勤め先が大変忙しく、小さな子供さんなどを診察中に抱いたりして、左腕の内側がパンパンに張って痛むのだそうです。ちょうど、腕の張りと不安感の出始めた時期が一致します。
この、腕の内側は、心臓に関係する心包経が通る道筋で、うつで不安感や、不眠の症状が出る人は、一概に硬く張っています。
まさに、Aさんの場合、腕の使い過ぎで、心包経が詰まってしまい、「心」の働きに影響が出て不安感が出たのだと思われます。
鍼治療で、心包経の滞りを解消した結果、不安感は出なくなりました。
軽い滞りはすぐに解決しますから、やはり、ひどくならないうちに解消するのがいいと思います。
うつ、パニック障害と気の流れ
結局、直接原因は、気の滞り「気滞」だと言えます。
中医学的に言えば、うつもパニック障害も機序は同じだといえますが、気滞の起こる場所に違いがあるようです。
パニック障害の場合、胸部やのどの部分の滞りが強く出るために、呼吸困難や不安感が強く出やすい傾向にあります。つまりの度合いが限界近くにある場合、人ごみや、閉所、電車など圧迫感を感じたときに、つまりの度合いが限界を超えて、発作が起こると考えることができます。
こうしたつまり、滞り、硬結、硬直をとっておくことで、気の流れを良くしておく事で、パニックの発作や、うつの状態を軽減させることができます。
ここで、鍼灸治療の登場です。
気の流れを良くする事、「疏通理気」と専門的に言いますが、この強い力が、鍼灸にはあります。
中医学的に言えば、うつもパニック障害も機序は同じだといえますが、気滞の起こる場所に違いがあるようです。
パニック障害の場合、胸部やのどの部分の滞りが強く出るために、呼吸困難や不安感が強く出やすい傾向にあります。つまりの度合いが限界近くにある場合、人ごみや、閉所、電車など圧迫感を感じたときに、つまりの度合いが限界を超えて、発作が起こると考えることができます。
こうしたつまり、滞り、硬結、硬直をとっておくことで、気の流れを良くしておく事で、パニックの発作や、うつの状態を軽減させることができます。
ここで、鍼灸治療の登場です。
気の流れを良くする事、「疏通理気」と専門的に言いますが、この強い力が、鍼灸にはあります。
2010年06月06日
うつ、パニック障害と中医学
うつやパニック障害に悩んでいる人々を診ていると、共通項が見られます。
まず、身体のいろいろな部分に硬結(コリ)が見られること。右脇、肋骨の下の部分が、張っています。左も張っていますが、右の方が張っています。
胃の部分も、張っていて、手で押さえると、痛がりますし、ウッと口から出そうだと言います。
胸の真ん中で、両乳首を結んだ線の中間にある膻中(だんちゅう)というツボを押すものすごく痛がります。
左前腕の内側、肘から手首で、小指側が、こって硬くなっています。
あごや、コメカミが痛い人がいます。
これらは、気の通り道である経絡の流れのつまりが原因。中医学では「気滞」と言います。
経絡は、各内臓に関係した流れがありますが、この場合、胃経、胆経、心包経の流れがつまっています。
経絡の流れが詰まることで、身体の機能が落ちてきます。
肝や心の機能が落ちてくると、いわゆるメンタルの症状が出始めます。
不眠の症状が出てきたら、「心」に影響が出てきた証拠!
早めの対策が重要です。
その対策は?
まず、身体のいろいろな部分に硬結(コリ)が見られること。右脇、肋骨の下の部分が、張っています。左も張っていますが、右の方が張っています。
胃の部分も、張っていて、手で押さえると、痛がりますし、ウッと口から出そうだと言います。
胸の真ん中で、両乳首を結んだ線の中間にある膻中(だんちゅう)というツボを押すものすごく痛がります。
左前腕の内側、肘から手首で、小指側が、こって硬くなっています。
あごや、コメカミが痛い人がいます。
これらは、気の通り道である経絡の流れのつまりが原因。中医学では「気滞」と言います。
経絡は、各内臓に関係した流れがありますが、この場合、胃経、胆経、心包経の流れがつまっています。
経絡の流れが詰まることで、身体の機能が落ちてきます。
肝や心の機能が落ちてくると、いわゆるメンタルの症状が出始めます。
不眠の症状が出てきたら、「心」に影響が出てきた証拠!
早めの対策が重要です。
その対策は?
2010年06月05日
うつやパニック障害の原因
うつやパニック障害の悩む人を、多く診てますが、結局原因は、過労だと考えています。
がんばり過ぎて、疲労がたまりにたまって、筋肉も凝って凝って凝りすぎて、という状態です。
人間には、「がんばり過ぎれる」能力が、備わっているようです。どんなに疲れていても、スイッチを入れると、動けてしまう。
太古の昔に、何日も狩をして、「もう動けない!」と倒れているときに、猛獣が襲ってきたとします。「もう今日は疲れて動けませんから、どうぞ食べてください」という人は生き残っていません。どんなに疲れていても緊急事態には動けるという遺伝子が多く伝わってきているのでしょうね。
しかし現代人はこの力を、生き死にレベルの緊急事態以外にも、普段使いしているのです。仕事が忙しくて残業続き、それでも仕事が山積み。本当はもう倒れる寸前なのに、「例の力」を使ってしまうのですね。
疲労をとるには、根本的には寝るしかありません。睡眠の究極の目的は疲労回復にあると考えられます。しかし、「疲労感」は飛ばせます。疲労感と疲労は違うのです。
徹夜マージャンをやったあとに、疲労感がどうかを聞いた研究があります。勝った人は、疲労感を感じていませんでした。ずーっとマージャンしっぱなしですから疲労していないはずはないのですが、勝った高揚感で、疲労感を飛ばしているわけです。
疲労感や体のコリ感を容易に飛ばせる人がいます。いわゆる頑張り屋さんです。交感神経をバリバリに上げて、興奮状態にして、疲労感やコリ感を飛ばしているのです。しかし、あまりにバリバリいわせていると、休むための副交感神経のスイッチが入りにくい状態に陥ってしまいます。
副交感神経のスイッチがうまく入らなくなると、不眠の症状が出てきます。こうなると疲労が解消されませんので、どんどん疲労が蓄積されていきます。
そしていつしか、全くコントロールが効かない状態になってしまいます。この状態が、パニック障害や、うつではないかと、私は考えています。
このように、うつやパニック障害は、過労が原因と考えているのです。
がんばり過ぎて、疲労がたまりにたまって、筋肉も凝って凝って凝りすぎて、という状態です。
人間には、「がんばり過ぎれる」能力が、備わっているようです。どんなに疲れていても、スイッチを入れると、動けてしまう。
太古の昔に、何日も狩をして、「もう動けない!」と倒れているときに、猛獣が襲ってきたとします。「もう今日は疲れて動けませんから、どうぞ食べてください」という人は生き残っていません。どんなに疲れていても緊急事態には動けるという遺伝子が多く伝わってきているのでしょうね。
しかし現代人はこの力を、生き死にレベルの緊急事態以外にも、普段使いしているのです。仕事が忙しくて残業続き、それでも仕事が山積み。本当はもう倒れる寸前なのに、「例の力」を使ってしまうのですね。
疲労をとるには、根本的には寝るしかありません。睡眠の究極の目的は疲労回復にあると考えられます。しかし、「疲労感」は飛ばせます。疲労感と疲労は違うのです。
徹夜マージャンをやったあとに、疲労感がどうかを聞いた研究があります。勝った人は、疲労感を感じていませんでした。ずーっとマージャンしっぱなしですから疲労していないはずはないのですが、勝った高揚感で、疲労感を飛ばしているわけです。
疲労感や体のコリ感を容易に飛ばせる人がいます。いわゆる頑張り屋さんです。交感神経をバリバリに上げて、興奮状態にして、疲労感やコリ感を飛ばしているのです。しかし、あまりにバリバリいわせていると、休むための副交感神経のスイッチが入りにくい状態に陥ってしまいます。
副交感神経のスイッチがうまく入らなくなると、不眠の症状が出てきます。こうなると疲労が解消されませんので、どんどん疲労が蓄積されていきます。
そしていつしか、全くコントロールが効かない状態になってしまいます。この状態が、パニック障害や、うつではないかと、私は考えています。
このように、うつやパニック障害は、過労が原因と考えているのです。