日本中医薬学会等で主催している「若手医師のための漢方医学講座」に出講するために、2/24〜2/26までアキュサリュート高輪は、休診といたします。
コロナの影響で、休止となっていましたが、昨年ようやく再開できました。
熊本の阿蘇で開催してきましたので、「阿蘇セミナー」とも呼ばれてきましたが、今回は、阿蘇の会場が取れず熊本市内での開催となりました。
4泊5日の日程で、ホテルに缶詰めになりひたすら中医学を勉強します。
生徒さんは、10年以上の臨床経験のあるドクターが対象です。
さすがお医者さんですね、どんどん知識を吸収して最後にはしっかり弁証(中医学の診断)ができるようになってしまいます。
中医学がもっと日本に普及するように祈念します。
2025年02月21日
2024年12月21日
12月の薬膳
今年も、もう12月になってしまいました。一年過ぎるのが本当に速く感じます。12月には冬至もあり、昼間の時間がとても短くなる時期です。陽気も段々と弱まり、寒さも本格的になって行きます。そしてなんといっても宴会やパーティーが一年の内でも最も多い時期ではないでしょうか。寒さへの対策、そして呑み過ぎ食べ過ぎへの対策、胃腸へのいたわりが大切な月になります。
呑み過ぎと言えば、古くからの本草書に、「解酒毒」と言う効能が出てきます。呑み過ぎや二日酔いに効果があるということです。明代の本草書である『本草綱目』を見てみますと、解酒毒或いは醒酒などの効能のある食物には、「今月の薬膳」の本年1月号でご紹介した大根や、世間でよく知られているシジミのほかにも、銀杏、あずき、蚕豆、ホウレンソウ、レンコン、梨、西瓜、ザボン、ジャックフルーツなどがあります。葛も酒毒に良いとされていて、その花である葛花とあずきの花を粉にして酒に溶かして飲むと酔わないと記載されています。
西瓜など夏の果物は、昔は冬には手に入りにくかったでしょうが、現代では、少々高くついても手には入ります。本来からだを冷やす夏の食材を冬に食べるのは、常態では理にかなったことではありませんが、湿熱の塊ともいえる酒や、辛いもの、油っこいものを食べすぎた“非常事態”には、湿熱を取る効能のある西瓜は効果を発揮します。季節感が無くなってはしまったが便利な現代こそ、薬膳の知識を上手に使いたいものです。
珍しい使い方をもうひとつ。豆腐の項に、「焼酎酔死」には熱くした豆腐を薄く切って全身に貼り、豆腐が冷えたら熱いものと取り換える、とあります。急性アルコール中毒の救急救命法だと思われます。いずれにせよ「呑み過ぎない」のが一番の薬であることは間違いありません。
さて、年末年始に暴飲暴食をするとその後体重が増えるだけでなく、体が重だるく感じたり、疲労感を感じやすくなったりします。メタボの保健指導対象者さんのお話を伺っていると、平均で2s、最大2週間で8s増えたという方がいらっしゃいました。
そんな時でも、疲れやすさや元気がないと感じると「栄養のあるものを食べなければ」や「体をしっかり休めなければ」と考える方は多いと思います。はたしてこれは正しい養生の方法なのでしょうか。
食べすぎは胃腸に大きな負担となり、その後は飲食物の消化や吸収の機能が低下しやすくなります。でも、胃腸が弱っているのですから、余分に食べることはかえって負担をかけていることになります。ましてやスタミナをつけようとしてよく食べられている焼肉のような脂っこいものを食べるのは逆効果。食べすぎた後は、食事の量を減らして消化の良いものを少量食べることで、胃腸を休ませてやることが必要なのです。おすすめしたいのは消化のよいおかゆや、スープ類です。消化が良いので、物足りなさや空腹感を感じるとは思いますが、疲れた胃腸にはこの空腹感こそ最高の薬なのです。
今回の薬膳は補脾、健脾の作用のあるれんこん、ヤマイモを使い、油やバターを使わず、体にやさしいクリームスープです。鶏の胸肉には、疲労回復に役立つといわれるイミダゾールジペプチドが含まれ、疲労タンパク質を下げる効果も期待できます。この時期、体をいたわるやさしい食事を心がけてください。
「根菜のクリームスープ」(4人前)
材料:鶏胸肉 1枚 にんじん 中1/3本、長いも 300g、レンコン 150g、ねぎ 少々
牛乳 200ml、酒 100ml、塩・コショウ 適量、薄口しょうゆ 大さじ1。
作り方
@鶏胸肉は薄くそぎ切りにする。
Aにんじんは薄く拍子木に切る。
B長いもとレンコンはすりおろしておく。
C鍋に水を500ml入れ、沸騰したら鶏胸肉とにんじんを加え、酒も加えて煮込む。
D肉とニンジンに火が通ったら、あくをきれいにすくい取り、牛乳を加える。
Eさらに煮立ったらBのレンコンと長いもを流しいれ、よく混ぜ合わせる。
Fスープにとろみがついたら、薄口しょうゆ、塩、こしょうで味をととのえる。
G最後に小口切りにしたネギを加え、さっと煮込んで火を止める。


呑み過ぎと言えば、古くからの本草書に、「解酒毒」と言う効能が出てきます。呑み過ぎや二日酔いに効果があるということです。明代の本草書である『本草綱目』を見てみますと、解酒毒或いは醒酒などの効能のある食物には、「今月の薬膳」の本年1月号でご紹介した大根や、世間でよく知られているシジミのほかにも、銀杏、あずき、蚕豆、ホウレンソウ、レンコン、梨、西瓜、ザボン、ジャックフルーツなどがあります。葛も酒毒に良いとされていて、その花である葛花とあずきの花を粉にして酒に溶かして飲むと酔わないと記載されています。
西瓜など夏の果物は、昔は冬には手に入りにくかったでしょうが、現代では、少々高くついても手には入ります。本来からだを冷やす夏の食材を冬に食べるのは、常態では理にかなったことではありませんが、湿熱の塊ともいえる酒や、辛いもの、油っこいものを食べすぎた“非常事態”には、湿熱を取る効能のある西瓜は効果を発揮します。季節感が無くなってはしまったが便利な現代こそ、薬膳の知識を上手に使いたいものです。
珍しい使い方をもうひとつ。豆腐の項に、「焼酎酔死」には熱くした豆腐を薄く切って全身に貼り、豆腐が冷えたら熱いものと取り換える、とあります。急性アルコール中毒の救急救命法だと思われます。いずれにせよ「呑み過ぎない」のが一番の薬であることは間違いありません。
さて、年末年始に暴飲暴食をするとその後体重が増えるだけでなく、体が重だるく感じたり、疲労感を感じやすくなったりします。メタボの保健指導対象者さんのお話を伺っていると、平均で2s、最大2週間で8s増えたという方がいらっしゃいました。
そんな時でも、疲れやすさや元気がないと感じると「栄養のあるものを食べなければ」や「体をしっかり休めなければ」と考える方は多いと思います。はたしてこれは正しい養生の方法なのでしょうか。
食べすぎは胃腸に大きな負担となり、その後は飲食物の消化や吸収の機能が低下しやすくなります。でも、胃腸が弱っているのですから、余分に食べることはかえって負担をかけていることになります。ましてやスタミナをつけようとしてよく食べられている焼肉のような脂っこいものを食べるのは逆効果。食べすぎた後は、食事の量を減らして消化の良いものを少量食べることで、胃腸を休ませてやることが必要なのです。おすすめしたいのは消化のよいおかゆや、スープ類です。消化が良いので、物足りなさや空腹感を感じるとは思いますが、疲れた胃腸にはこの空腹感こそ最高の薬なのです。
今回の薬膳は補脾、健脾の作用のあるれんこん、ヤマイモを使い、油やバターを使わず、体にやさしいクリームスープです。鶏の胸肉には、疲労回復に役立つといわれるイミダゾールジペプチドが含まれ、疲労タンパク質を下げる効果も期待できます。この時期、体をいたわるやさしい食事を心がけてください。
「根菜のクリームスープ」(4人前)
材料:鶏胸肉 1枚 にんじん 中1/3本、長いも 300g、レンコン 150g、ねぎ 少々
牛乳 200ml、酒 100ml、塩・コショウ 適量、薄口しょうゆ 大さじ1。
作り方
@鶏胸肉は薄くそぎ切りにする。
Aにんじんは薄く拍子木に切る。
B長いもとレンコンはすりおろしておく。
C鍋に水を500ml入れ、沸騰したら鶏胸肉とにんじんを加え、酒も加えて煮込む。
D肉とニンジンに火が通ったら、あくをきれいにすくい取り、牛乳を加える。
Eさらに煮立ったらBのレンコンと長いもを流しいれ、よく混ぜ合わせる。
Fスープにとろみがついたら、薄口しょうゆ、塩、こしょうで味をととのえる。
G最後に小口切りにしたネギを加え、さっと煮込んで火を止める。


2024年12月12日
寒さと腰痛
気候と身体の調子は、密接に関係している。
気候の中でも気温と湿度は、大きく身体に影響を及ぼす。
とくに季節の変わり目には影響が大きく出るようだ。
寒くなると筋肉系に不具合が生じやすい。
ギックリ腰や寝違えがとたんに頻発する。
冷えると筋肉、筋膜が硬くなり柔軟性がなくなるのが原因だろう。
寒さによって運動量が減るのも原因かもしれない。
腰や首を冷やさないこと。マフラーや腹巻はとてもよい。
低温やけどには注意しながらカイロを使うのもいいだろう。
そしてよく動かすこと。
それでもなにか違和感が生じたら、迷わず鍼灸治療です!
気候の中でも気温と湿度は、大きく身体に影響を及ぼす。
とくに季節の変わり目には影響が大きく出るようだ。
寒くなると筋肉系に不具合が生じやすい。
ギックリ腰や寝違えがとたんに頻発する。
冷えると筋肉、筋膜が硬くなり柔軟性がなくなるのが原因だろう。
寒さによって運動量が減るのも原因かもしれない。
腰や首を冷やさないこと。マフラーや腹巻はとてもよい。
低温やけどには注意しながらカイロを使うのもいいだろう。
そしてよく動かすこと。
それでもなにか違和感が生じたら、迷わず鍼灸治療です!
2024年10月18日
ギックリ腰注意報!
アキュサリュート高輪です
少しずつ、気温が下がってきましたね。ただ、昼間はまだ汗ばむ感じも残っています。
今日の東京の昼間は、22〜23℃ぐらいでした。そんなに寒さを感じる温度ではないですが、
身体が寒さに慣れていません。筋肉も冷えで硬くなりがちです。こんな時には、
ギックリ腰や寝違えを起こしやすいです。
すでに、ギックリ腰の患者さんが来院されています。
なんか腰が重い、頚が重いと思ったらすぐにご来院ください。ほぼ、1回で解消します。
放っておかないで、お早めに!
少しずつ、気温が下がってきましたね。ただ、昼間はまだ汗ばむ感じも残っています。
今日の東京の昼間は、22〜23℃ぐらいでした。そんなに寒さを感じる温度ではないですが、
身体が寒さに慣れていません。筋肉も冷えで硬くなりがちです。こんな時には、
ギックリ腰や寝違えを起こしやすいです。
すでに、ギックリ腰の患者さんが来院されています。
なんか腰が重い、頚が重いと思ったらすぐにご来院ください。ほぼ、1回で解消します。
放っておかないで、お早めに!
2024年10月11日
お悩み解決!東洋医学&気功事典
急に気温が下がりましたね。
ギックリ腰、寝違えの注意報発令です!
腰が重い、頚がこる、となったら早めに鍼灸治療ですよ!
さて、2年間Web上で連載してきた記事のまとめができました。
是非ご覧ください。
https://www.mdn.co.jp/art-culture/toyoigaku/7325
ギックリ腰、寝違えの注意報発令です!
腰が重い、頚がこる、となったら早めに鍼灸治療ですよ!
さて、2年間Web上で連載してきた記事のまとめができました。
是非ご覧ください。
https://www.mdn.co.jp/art-culture/toyoigaku/7325
2024年04月12日
脉診について
MdNというサイトで連載中の記事が更新されました。
脈で体調管理をしようと言うものです。
脉診は、とても難しいものですが、簡単にわかって有益なものもあります。
例えば脈の速さでは、体内に熱があるかの判断ができます。
今回の記事では、脈の硬さで自律神経の状態がわかるというもの。
一度試してみてください。
https://www.mdn.co.jp/art-culture/toyoigaku/7076
脈で体調管理をしようと言うものです。
脉診は、とても難しいものですが、簡単にわかって有益なものもあります。
例えば脈の速さでは、体内に熱があるかの判断ができます。
今回の記事では、脈の硬さで自律神経の状態がわかるというもの。
一度試してみてください。
https://www.mdn.co.jp/art-culture/toyoigaku/7076
2024年03月21日
台北国際中医薬フォーラム参加してきました。
台北で開催された国際中医薬フォーラムに参加してきました。
日本中医薬学会からは、21名の代表団が参加しました。新型コロナの影響で、5年ぶりの訪台となりましたが、とても有意義な4日間でした。
今回は、すべて和装でした。仲間も数人着物を着ました。

本日3/21木曜日から診療開始しています。
https://www.peakmanager.com/online/index/l9g4m4
日本中医薬学会からは、21名の代表団が参加しました。新型コロナの影響で、5年ぶりの訪台となりましたが、とても有意義な4日間でした。
今回は、すべて和装でした。仲間も数人着物を着ました。

本日3/21木曜日から診療開始しています。
https://www.peakmanager.com/online/index/l9g4m4
2024年03月15日
久しぶりの台湾
白金高輪にも春が来ました。
春と言えば、3月に毎年、国際中医薬学フォーラム参加のために台北に行っていましたが、新型コロナの影響で2020年から途絶えていました。
台北市中医師公会と日本中医薬学会との学術交流協定によって、2011年からお互いの大会を往来していました。
5年ぶりの訪台です。とてもワクワクしています。
小籠包と富覇王の豚足が待っています!
春と言えば、3月に毎年、国際中医薬学フォーラム参加のために台北に行っていましたが、新型コロナの影響で2020年から途絶えていました。
台北市中医師公会と日本中医薬学会との学術交流協定によって、2011年からお互いの大会を往来していました。
5年ぶりの訪台です。とてもワクワクしています。
小籠包と富覇王の豚足が待っています!
2024年02月05日
阿蘇セミナー
久々の阿蘇セミナーです。
正式名称は、「若手医師のための漢方医学セミナー」といいます。
阿蘇のホテルで、4泊5日朝から晩まで中医学のお勉強!
対象は、10年ぐらい、西洋医学の臨床をやられて来たお医者さん。
中医学と西洋医学は、まったく別物で、習得するのは、かなり大変なのですが、さすがお医者さんたち、みるみる中医学を習得していきます。
ほとんど漢方の勉強ですが、院長は、鍼灸部分を担当します。
楽しみだなあ!
正式名称は、「若手医師のための漢方医学セミナー」といいます。
阿蘇のホテルで、4泊5日朝から晩まで中医学のお勉強!
対象は、10年ぐらい、西洋医学の臨床をやられて来たお医者さん。
中医学と西洋医学は、まったく別物で、習得するのは、かなり大変なのですが、さすがお医者さんたち、みるみる中医学を習得していきます。
ほとんど漢方の勉強ですが、院長は、鍼灸部分を担当します。
楽しみだなあ!
2024年01月26日
お灸入門
アキュサリュート高輪 院長です。
現在、MdNというデザイン系Webサイトで、中医学をベースにした養生法を連載しています。
今回は「お灸入門!」この寒い季節には、お灸は最適ですよね。
少々煙いのが難点ですが、アロマの香りのするお灸もあったりしますよ。
是非お灸の世界へ!
https://www.mdn.co.jp/art-culture/toyoigaku/6932
現在、MdNというデザイン系Webサイトで、中医学をベースにした養生法を連載しています。
今回は「お灸入門!」この寒い季節には、お灸は最適ですよね。
少々煙いのが難点ですが、アロマの香りのするお灸もあったりしますよ。
是非お灸の世界へ!
https://www.mdn.co.jp/art-culture/toyoigaku/6932